最近共働きやシングルマザー等で働きに出るママがとても増えています。
仕事が好きだから、子供ができても続けたい人。
子供と居たいけど、お金がないから働きに出ざるを得ない人。
育児に息詰まり気分転換に外に仕事に出る人。
家庭によっていろいろな事情があると思います。
これから働きに出る人は、子供にさみしい思いをさせるのではないか・・・などいろいろ不安が多いと思います。
子供は母親が働くことに対してどんな風に思っているのでしょうか。
私自信の経験や、友達に聞いた話から、それは子供によって感じ方が大分違うということが分かりました。
私自身や妹、友達の子供の時の話をまとめてみましたので、参考になれば幸いです。
超さみしがり屋だった私の子供の頃
私の母は私が幼稚園入園前から中学生になるまでずっと働いていました。
大きくなってから聞いた話ですが、マイホームを買ったことによって、父親だけの収入では足りなくなり、母も働きに出ることになったのだそうです。
幼稚園バスから降りて、迎えが来ていないのは私だけでした。
皆ママと手を繋いで帰る中、私一人家までてくてくと歩いて帰っていました。
小学生の時は、お友達の家に遊びに行くと、その子のお母さんがジュースとお菓子を出してくれたりして、それが私には信じられないことでした。
私の住んでいた地域は比較的裕福な家庭が多く、共働きの家が少なかったこともあり、家にお母さんが居ることがとても羨ましかったのを覚えています。
母はいつも疲れ切っていて、会社から帰ると具合悪そうにしていました。
実際はいつもではなかったのかもしれませんが、私の記憶には疲れ切った母の顔しか思い出せないのです。
家に帰ったとき、「お帰りなさい」と言われたことは一度もなく、一緒に帰っていた子が「ただいま~」と家に入っていく姿が羨ましくて羨ましくて・・・
本当は仕事を辞めて家にいて欲しかったのですが、子供なりにお金が厳しいことは薄々感じていましたから、「お母さん、仕事辞めて家に居て」と言う言葉を毎回飲み込んでいました。
そうこうするうち、私の体の方にも不調が現れるようになりました。
学校で突然具合が悪くなり、嘔吐して立ち上がれなくなったりするのです。
その度に母は学校から呼び出され、職場から飛んでくるのでした。
その足で病院に行くのですが、お医者さんの診断はいつも「自家中毒」です。
精神的なものだと言うことなんですね・・・。
おそらく「具合が悪くなれば母が一緒に居てくれる」と言うことを知って、無意識の中で体がそのようになってしまっていたのかもしれません。
私は幼稚園と小学校6年間をずっと我慢して我慢して過ごしていました。
「仕事を辞めて」と言う言葉は言ってはいけないものだと思っていました。
ところが中学校に上がったとき、遂にそれを口にしてしまいました。
「お母さん、仕事辞めて・・・」
母はすぐに仕事を辞めてくれました。
お金はきつくなってしまったことでしょう。
でも、私の願いを聞いて、躊躇なく仕事を辞めてくれた母に、私はとても嬉しかったのを覚えています。
こんなことならもっと早く言えば良かったと思いました。
しかし、そんなわがままは許されないと思っていたので、ずっと言えずにいたのでした。
子供なんだからそれくらいのわがまま吐き出せれば良かったのですが、それができずに体の方に反動が来てしまったんですね。
もし、あなたのお子さんがあまりにも聞き分けのいい子だったら、ちょっと注意した方がいいかもしれません。
そういう子ほど何かをすごく我慢していたりするので、どう思っているのか気持ちを聞き出してあげるといいかもしれません。
私の妹は全然さみしくなかったらしい
私は大人になってから「母が働いていてさみしかったよね。」と妹に聞いたことがあるのですが、返事は意外なものでした。
「全然さみしくなかったよ。だってお姉ちゃんが居たもん。」だそうです。
私が体調を崩すほどさみしかったのだから、妹も当然同じ気持ちだったに違いないと思っていたので、大変驚きました。
私にも姉や兄が居たら、もしかしたらさみしくなかったのでしょうか・・・。
それとも私の性格が超さみしがり屋だったのでしょうか・・・。
とにかく「鍵っ子は皆さみしいんだ」と思っていた私の考えは妹の一言であっさりと覆されました。
私はさみしかったから、子供に同じ思いをさせたくないと思い、お金が許す限り働くことは避けるようにしています。
が、妹はそもそもさみしい思いをしていないので、もし子供が出来ても仕事を続ける気満々なのです。
子供の時さみしい思いの経験がないママは、働くことに何の抵抗もないようです。
働く母を誇りに思っていたという友達の話
看護師の母親を持つ友達の話です。
「お母さんが働いててさみしくなかった?」と聞くと、きょとんとして「何で?」と聞き返されてしまいました。
その子の話では、看護師として働いているお母さんがいつもキラキラしていて、すごく誇りだったというのです。
自分も母親のようになりたいと、彼女自身も看護師の道を選んで働いています。
私は働いている母親の疲れた顔しか思いだせないので、キラキラしている、とか母親のようになりたいという感情を持ったことがなかったので大変驚きました。
確かに、母親がキラキラして働いていたら、子供も応援したくなりますよね。
「お母さん、今日もお仕事頑張ってね!」なんて気持ちになるのだと思います。
これは、働くお母さんが心掛けなくてはいけにことかもしれませんね。
働くとなったら、楽しく、生き生きとした姿を子供に見せること!
そんな姿を見た子供もプラスの気持ちで生活できるのだと思います。
まして、お母さんのようになりたい!なんて言われたら、嬉しいじゃないですか。
私の場合はお母さんのようにはなりたくない・・・でしたから・・・
働く側のお母さんの気持ち一つで、子供の気持ちも変えられるんですね。
母親が働くのが当たり前の地域に育った友達の話
次に沖縄で育った友達の話をします。
沖縄は女の人がとにかくよく働く地域なのだそうで、共働きは当たり前なのだそうです。
そして子供は地域全体で面倒を見るというような環境があることから、母親が働くということに何の抵抗もないのだそうです。
周りも皆働いているので、さみしいと言う気持ちは皆無で、「当たり前」という感じなんだそうです。
ですので、近年働く女性が増えていることから、この「当たり前」という考えの子が最近は多いのかもしれません。
私の育った地域は共働きが少なかった為、「なんでウチだけお母さんが居ないの・・・」と言う気持ちがありましたが、皆がそうだったら、逆に「何でウチのお母さんだけ働かないの?」なんて思うのかもしれません。
まとめ
私、妹、友達と4人の鍵っ子の話をまとめましたが、4人とも母親が働くということについてまったく違った感情を持っていて、私はとても驚きました。
何しろ、自分自身がそうだったため、鍵っ子は皆さみしい思いをしているものだとばかり思っていたからです。
母親が働きに出るなんてとんでもない!
子供が可愛そう!
と思っていた私の考えはあっさりと覆されました。
住んでいる地域や母親の職業によっても考え方は大分違いますし、同じ環境で育った姉妹でも性格や産まれた順番などでも全然違ってきます。
何はともあれ、働くとなったら、お母さんは元気に生き生きと仕事をして、家に居るときは今まで以上に密な時間を子供と取るようにしてあげてください。
何しろ子供はママのことが大好きなんですから。